私は勉強したいことがたくさんあるのですが、
その全てに手をつけることができておらず、
より早く作業をこなして生産性をあげたいと常々考えていました。
そこで今後の生産性をあげるべく、この書籍を読んでみました。
ハーバード式「超」効率仕事術 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)
- 作者: ロバート・C・ポーゼン,関美和
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2015/03/06
- メディア: 文庫
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個人の生産性とは、自分がたてた目標を量と質の両面でどれだけ達成できたかと定義されています。
この生産性をあげるには、厳格な思考と規律ある行動を長期にわたって続けることが大切で、
その方法がわかりやすく章立てて記載されていました。
構成
いちばん大切な三つの考え方
日々の生産性向上法
個人のスキル向上法
上司と部下をマネジメントする
実りある人生を送る
上記の項目の中に、さらに細い章分けになって記載されています。
一目みて内容がわかる章タイトルになっているので、
気になる章を重点的に読むこともできます。
また、章の最後に大事な点が箇条書きで書かれているので、
時間がない場合はその部分読むだけでも学びは十分あると思います。
さらに付録として例文が載っていて、その例文を使った具体的な実践方法も記載されています。
より習得したい場合は実際にやってみると良いと思います。
私が覚えておきたいと思ったことを抜粋し、下記に簡潔に書いておきます。
いちばん大切な三つの考え方
目標を設定し優先順位を明確にする、最終的な結果を念頭におく、雑事に手間をかけないことについて
記載されています。
優先順位付けや最終結果を念頭におくという部分では、アジャイル開発に似た考え方でした。
OHIO(オハイオ)の原則
これはオンリー・ハンド・インプット・ワンの略で「その場で処理する」という意味です。
優先順位が低いことはできる限り気づいたときにすぐにその場で終わらせたほうが効率が良いそうです。
時間がたつほど頼まれた内容を忘れてしまうので、
内容の確認やアポイントをとるといった作業が必要になり、何倍もの手間が増えるからです。
頼みごとをされたら、すぐその場で対応するか無視するかを決め、
すぐに対応できるのであればその場で対応します。
もし情報収集などの時間がかかるのであれば、スケジュールに期日を書き込んでおいて対応します。
ながら仕事
優先度の低い仕事は頭を使わなくていいので、エレベーターのなかやタクシーでの移動中などで
片付けることで生産性が大幅に上がります。
もちろん集中力が必要な重要な仕事では、ながら仕事をするべきではないです。
日々の生産性向上法
日課の維持、出張の段取り、効率的な会議運営の方法など、
着実に短期目標を達成するための方法が記載されています。
効率的なスケジュールのたてかた
スケジュールに隙間時間を作ることが大切です。
この隙間時間をつくることで、予定よりも時間が長引いたときに他の予定に支障をきたさずに済みますし、
隙間時間に考え事をすることで、良いアイディアがひらめいたりするそうです。
なので少なくともこの時間を1日2回、30分はとったほうが良いそうです。
日課を機械的に片付ける
考える時間を削減することができて脳が疲れなくてすみます。
充分な睡眠をとる
睡眠不足は論理的思考を妨げると証明されているようです。
短時間睡眠の人は、身体が慣れていると思い込んでいる人が多いそうですが、
実際の成績は毎日下がり続けるそうです。8時間睡眠が良いようです。
毎日運動をする
定期的な運動が健康だけでなく生産性も向上させます。
そして幸せを感じるようになるそうです。
効率よく会議を行う方法
会議をできるだけ省いたり短くしたりするよう努力が必要です。
また、会議の最初に説明を長々としてしまうと、大事な議論を始めるまでに時間がかかってしまうので、
事前に参加者全員に資料に目を通してもらうことで会議をスムーズに始めることができます。
また、会議では「次にすべきことはなにか、誰がそれをするのか、いつまでにするか」を参加者全員で決めることが重要です。
これを「イケア効果」とよび、組み立てが難しいイケアの家具を一生懸命組み立てたることで、他のものよりいいものに見えるということと同様に、
自分たちで締め切りを決めれば守ろうと励むようになります。
個人のスキル向上法
読解力、文章力、スピーチ力を高める方法が記載されています。
要領よく読む
記事を読む際は目的を明確にすることが重要です。
例えばトレンドを把握したいのか、具体的な事実をチェックするのか、仕事の役にたてたいのか、などです。
それによって費やす時間は適切かどうかを判断します。
アクティブリーディング
速読ではなく能読(効率よく読むこと)します。
まず構成を把握して前書きと結論を読み内容を把握したうえで、
段落の最初の文章を読んでいき、そのあと最初の文以降を読むかどうか決めます。
読むかを判断するためには、残りの部分で読書の目的を叶えるのか自問するとわかります。
大概の場合は読む必要がないことが多いそうです。
アクティブに記憶する
記憶したい事柄を探すよう常に心がけることが大切です。
読んだあとに覚えておきたい主旨を要約すると良いそうです。
良い文章をかく
休憩を入れると新鮮なアイディアが浮かびやすくなります。
創造的な作業は、一気にやるより断続的に行ったほうがうまくいきます。
伝わるように話す
会場を盛り上げる良い講演者になるために、
立っているだけでなく部屋を歩き回ったりすると良いそうです。
緊張はいつもより元気が出て集中力が高まるといった効果もあるので、
不安を上手くコントロールする必要があります。
上司と部下をマネジメントする
組織のなかでの生産性向上への障害を乗り越える方法が記載されています。
仕事を任せて部下をマネジメントしたり、良い関係を保って上司をマネジメントすることが大切です。
部下をマネジメント
個人商店を経営する感覚で仕事を任せます。
おおまかな方向性を与えたら、そのあと口出しをしないようにします。
このことで、上司はより重要な仕事に専念することができますし、
部下は結果に責任を感じ、成功しようとより励むようになります。
部下の能力を疑っていると細かく指導したくなりますが、
部下を信頼して任せることが大切です。
上司をマネジメント
上司と付き合う方法がタイプ別に記載されています。
上司と意見が異なる場合もあるかと思いますが、それは良いことだそうです。
ただのイエスマン部下は必要なく、
「恐るるべきは、あなたに異を唱える人々ではなく、それをあなたに告げる勇気のない人々である」という言葉もあります。
ただ、攻撃的になるのではなく、相手に決定権があることを認め、
懸念を裏付ける証拠を詳しく示し、問題解決の代替案を提示する必要があります。
実りある人生を送る
選択肢を広げる方法、変化の激しい世界で成功する方法、家庭と仕事を両立する方法が記載されています。
自分の適性と能力を見極める
若いころは、やりたい仕事に必要なスキルが自分にないことをなかなか認められなかったりしますが、
よく自分を見つめ直すことが大切です。
また、自分のスキルが望みの職業に必要な能力であることを確かめるために、
その仕事に就いている人たちと話したほうが良いそうです。
感想
この記事に記載したこと以外にも、勉強になることが多く詰まっています。
新しく発見した学びもありましたし、
私が日々何気なく行っていることが言葉で表されていたりして、
自分の行動は生産的だったのだと実感したりもしました。
OHIO(その場ですぐ処理する)の原則については効率的だと思いますが、
自分の作業を途中で止めて他の作業をすると、その作業を思い出すのに時間がかかったり手順が重複したりするので、
必要に応じて対応を変える必要があるかと思います。
睡眠時間については、私も4時間睡眠に慣れたと思い込んでいた人種なので、
できるだけ長く寝るように心掛けたいと思います。ただ8時間睡眠はどう考えても無理なので、せめて6時間睡眠にしたいです。
わかりやすい言葉で説明することについて、"新規事業の説明をするときに
「ゼロベースで考えてほしい」という上司ほどゼロベースで考えていない"という文があって非常に印象に残りました。
自分もよく理解していないで言葉を使うことがあるので、気を付けたいと思います。
スピーチをするときに歩き回るのが良いと書いてありましたが、
TEDのスピーチで確かに皆さん歩き回って聴衆を惹きつけていたので、
効果的な方法なのだと思いました。
私にとって特に役立ったのは、日々の生産性向上法と個人のスキル向上法の内容でした。
実践してより生産性が高い行動をしていきたいと思います。
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